良性発作性頭位めまい症(BPPV)

良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、特定の頭の位置をとったときに、一過性の回転性めまいと眼振が誘発される疾患です。
めまい疾患の中でも最も頻度が高いといわれています。

主な症状

 • 寝返りをしたとき

 • 朝起き上がるとき

 • 美容院での洗髪時

 • 上を向いたり、下を向いたりしたとき

など他にも様々な特定の頭位(頭の位置)で、10~30秒ほど続く強い回転性(または動揺性)めまいが生じます。

多くの場合、

 • めまいはしばらくその姿勢でいると徐々に軽減します。

 • 難聴や耳鳴りなどの蝸牛症状(聴力に関する症状)はみられません。

 • 手足のしびれや麻痺などの中枢神経症状も伴いません。

なぜ起こるのか?

詳しい病態は完全には解明されていませんが、
耳石(じせき)が本来あるべき場所から剥がれ落ち、半規管内に入り込むことが原因と考えられています。

耳石は本来、前庭という場所に存在し、

 • 前後

 • 左右

 • 上下

どのくらいの勢いで動いているかを感知するための構造の一部として前庭での平衡感覚に欠かせない大事な役割を持っています。

耳石の成分は炭酸カルシウム(石灰石の主成分)でできているため、骨粗しょう症や閉経などが発症要因になりうるとされ、50歳代以降の女性に多い傾向があります。

病型について

良性発作性頭位めまい症は大きく2つのタイプに分けられます。

① 半規管結石症(約80%以上)

剥がれた耳石が半規管内を浮遊している状態です。
頭の位置が変わると耳石が動き、リンパ液の流れが乱れます。その異常な流れをクプラ(回転を感知する部分)が感じ取り、脳に伝えてしまうことでめまいが起こります。

 • めまいの持続時間:数十秒~1分程度

 • BPPVの大多数を占めるタイプ

② クプラ結石症

浮遊していた耳石がクプラに付着してしまった状態です。
頭の位置が変わると、クプラ自体に耳石が付着していているので異常な刺激が発生し、それを脳に伝えてしまうため、めまいが生じます。

 • めまいの持続時間:数分以上と比較的長い

病院での検査・治療

医療機関では、

 • 赤外線CCDカメラ

 • Frenzel眼鏡

を用いた頭位眼振検査・頭位変換眼振検査を行い、

眼振の方向や誘発される頭位から原因となる半規管を特定します。

基本的に、自発眼振や注視眼振はみられません。

また、

 • 聴力検査

 • 鼓膜の観察

 • 神経学的検査

などを行い、他の疾患を除外します。

治療法

 • 抗めまい薬

 • 抗不安薬

 • 制吐薬

などの対症療法が中心です。

耳石を元の位置へ戻すための理学療法として、

 • Epley法

 • Lempert法

などの頭位治療が行われることがあります。

クプラ結石症では振動刺激により耳石の遊離を試みることもあります。

※これらの治療法の有効性には個人差があります。

当院での鍼灸治療について

当院では、

 • 耳周囲

 • 首・肩まわり

の血流改善を図り、自律神経を整え、身体の回復力を高めることで症状の改善をサポートします。
病院での治療と併用して通院していただくことも可能です。
発症から早期の段階でご相談いただくことで、よりスムーズな回復が期待できます。

また、

 • 朝起きるときが不安

 • 顔を洗うときに怖さがある

 • 時々ふらつく感じがある

といった再発傾向のある方には、予防的な治療も行っております。
めまいは日常生活に大きな不安を与える症状です。
お一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。

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