帯状疱疹

帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそう(水痘)と同じウイルスが原因で起こる病気です。

水ぼうそうが治ったあとも、このウイルスは体内の神経に潜伏したまま残ります。

普段は免疫によって抑えられていますが、

・疲労
・ストレス
・加齢
・体力や免疫力の低下

などをきっかけに、再び活性化してしまうことがあります。

ウイルスは神経に沿って増殖しながら皮膚へ広がっていきます。

このとき、神経の周囲に強い炎症が起こり、神経がダメージを受けることがあります。

初期には

・ピリピリ、チクチクする痛み
・皮膚の違和感
・軽いかゆみ

などの症状が出ることがあり、その後、赤い発疹や水ぶくれ(水疱)が帯状に現れます。

皮膚の発疹や水ぶくれは通常2〜3週間ほどで治っていきますが、神経のダメージが残ると、神経の働きが正常に戻らないことがあります。

その結果、

・痛みを感じる神経が過敏になる
・弱い刺激でも強い痛みとして感じてしまう
・神経が誤った痛みの信号を出し続ける

といった状態が起こります。

このように、皮膚の症状が治ったあとも神経の異常が残ることで、ピリピリ・チクチク・ズキズキする痛みや、触れるだけで痛いといった症状が続くことがあります。

この状態を 帯状疱疹後神経痛 と呼びます。

帯状疱疹後神経痛は、神経のダメージが大きいほど起こりやすく、特に

・高齢の方
・帯状疱疹の症状が強かった場合
・治療開始が遅れた場合

などで起こりやすいといわれています。

どこに潜伏している?

潜伏する主な場所は

① 脊髄後根神経節(せきずいこうこんしんけいせつ)

背骨の中の脊髄から出る感覚神経の根元にある神経節です。

帯状疱疹の多くはここに潜伏していたウイルスが再活性化して起こります。

・胸や背中に出る帯状疱疹が多いのはこのため

・神経の走行に沿って帯状の発疹と痛みが出る

② 三叉神経節(さんさしんけいせつ)

顔の感覚を支配する三叉神経の神経節です。

ここで再活性化すると

・顔
・目の周り
・おでこ
・側頭部

などに帯状疱疹が出ます。

特に

・眼部帯状疱疹

になると、目の合併症が出ることがあります。

③膝神経節(しつしんけいせつ)

顔面神経にある感覚神経の神経節で、耳の奥にあります。

ここで再活性化すると

ウイルスが顔面神経を障害するため、次の症状が出ます。

主な症状

・耳の痛み
・耳や外耳道の帯状疱疹(水疱)
・顔面神経麻痺

そのほか

・難聴
・めまい
・味覚障害

などが出ることもあり、「ラムゼイ・ハント症候群」と呼ばれています。

帯状疱疹は早めの治療が大切です

帯状疱疹は、症状が出始めてからできるだけ早く治療を開始することが大切といわれています。

なぜかというと、病院で処方される抗ウイルス薬はウイルスの増殖を防ぐということが目的のため、特に発疹が出てから3日以内(72時間以内)に抗ウイルス薬による治療を始めることで、症状の悪化を防ぐことができます。

そのため、

・ピリピリした痛みがある
・皮膚に違和感がある
・赤い発疹や水ぶくれが出てきた

といった症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

また、皮膚の症状が治ったあとも痛みが続く場合には、帯状疱疹後神経痛へ移行している可能性があります。

帯状疱疹後神経痛は、痛みが長く続きやすく、日常生活に影響することもあります。

そのような場合、薬による治療だけでなく、鍼灸治療によって痛みの緩和が期待できることがあります。

鍼灸でできること

鍼灸治療では、体のツボや筋肉に刺激を与えることで、神経の働きや血流を整え、痛みの緩和を促す作用が期待されています。

①神経の興奮を抑える

鍼灸の刺激は神経系に働きかけ、過敏になっている神経の興奮を落ち着かせる作用があると考えられており、この作用を用いてピリピリ・ズキズキした神経の痛みをやわらげる。

②血流を改善する

帯状疱疹では神経周囲に炎症が起こり、血流が悪くなります。

鍼灸によって局所の血流が促進されることで、神経の回復を助けます。

③体の痛みを抑える働きを高める

鍼の刺激によって、エンドルフィンなどの「痛みを抑える物質」が分泌されることが知られています。

これにより、慢性的な神経の痛みが軽減することがあります。

このように鍼灸は、神経の過敏状態や血流の改善に働きかけることで、帯状疱疹後神経痛の痛みを和らげ、神経の再生を手助けしていきます。

よく病院との治療と併用してもいいのか?ということを耳にしますが、

病院の治療と併用している方も多く、それぞれの目的は

抗ウイルス薬・痛み止めなど→ウイルスの増殖を防ぐ・疼痛緩和が目的
鍼灸治療→自然治癒力を高めることで、神経の再生を助ける・疼痛緩和・ウイルスの活性化を抑える

帯状疱疹後神経痛は、痛みが長く続くと生活の質を大きく下げてしまうことがあります。

当院では、症状やお体の状態を確認しながら、無理のない鍼灸治療を行っています。

つらい痛みでお困りの方が、少しでも楽に過ごせるようお手伝いできればと思っています。

お気軽にご相談ください。

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